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不定愁訴における味覚異常の考察

これまで重ねてきた東洋医学・総合医学的な視点、そして自律神経や血流、身体の「冷え」と「熱」のアンバランスの視点を踏まえ、「不定愁訴としての味覚異常」について考察を進めてまいります。

病院の検査で亜鉛不足や神経障害などの明確な原因が見つからない味覚異常は、まさに自律神経の乱れや微細な血流障害、そして心身のキャパシティオーバー(脳の疲労)が深く関わっている典型的な不定愁訴と言えます。

不定愁訴における味覚異常の考察

味覚の異常(味が薄く感じる、何を食べても苦く感じる、口の中に何もないのに変な味がするなど)は、単に「舌のセンサーの不具合」だけではなく、以下のような身体の連鎖から引き起こされていると考えられます。

1. 自律神経の乱れと「ドライマウス(口の渇き)」とのつながり

自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが崩れ、交感神経が優位になりすぎると、唾液の分泌量が著しく減少します。

  • 唾液の役割: 唾液は、食べ物の味物質を溶かし、舌の表面にある「味蕾(みらい)」というセンサーに届ける重要な媒介(乗り物)です。
  • 味覚への影響: 口の中が乾くと、味物質がセンサーに届かなくなるため、「味が薄い」「味がしない」と感じやすくなります。リストにある「口の渇き」と「味覚の異常」は、非常に密接にリンクしています。

2. 微細な血流障害と「冷え・熱の偏り」

東洋医学的な視点を取り入れると、頭部に「のぼせ」や「頭重感」がある一方で、お腹や足元が冷えているようなエネルギーと血液の流れが滞り起こる症状とされています。

  • 微小循環の悪化: 舌の組織や味覚を司る神経は非常に繊細で、細い血管(微小循環)によって育まれています。全体の血流が滞り、特に末梢の循環が悪くなると、味蕾(みらい)の細胞の代謝(生まれ変わり)がスムーズにいかなくなり、味覚の質が変化します。
  • 体液の質の変化: 体内の水分代謝が滞ると、口の中に余分な「湿(余分な水分や粘り気)」が溜まり、これが「口の中が粘る」「常に苦味や渋みを感じる」といった異常な体感に繋がることがあります。

3. 脳の疲労と「感覚の過敏・鈍麻」

リストにある「頭痛」「頭重感」「音に敏感になる」といった症状と同様に、脳がストレスや慢性的な疲労によって過緊張状態になると、五感のフィルターが正しく機能しなくなります。

  • 感覚のバグ: 本来なら心地よく感じるはずの味が「薄く」感じられたり、逆にわずかな苦味を過剰にキャッチして「苦くて食べられない」と感じたりします。脳が情報を正しく処理できない「感覚のエラー」が、味覚異常として現れている状態です。
  • 味覚の異常(味が薄く感じる、何を食べても苦く・渋く感じる、口が乾いて味がわかりにくい)

このように、味覚の異常は単独で起こるものではなく、「口の渇き」「鼻詰まり」「頭重感」など、頭部や顔周りの他の不定愁訴と地続きで繋がっていることがよく分かります。

これらはすべて、身体全体の気血の巡りを整え、自律神経をリラックスした状態(副交感神経優位)へ導くことで、ドミノ倒しのように一緒に和らいでいく性質を持っています。

この記事を監修した人

たけうち整体院 院長

兵庫県宍粟市千種町で按手法(あんしゅほう)による血流改善専門の整体院を運営。施術歴36年。薬や機械を使わず、手技のみで全身の血流を促進し、冷え・腰痛・肩こりなどの根本改善に取り組んでいます。にしごうち店・くろづち店の2店舗で地域の皆さまの健康をサポート中。

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