深呼吸がうまくできない原因|受診目安と安全な対処法

深呼吸をしようとしても「最後まで吸えない」「胸がつかえる」と感じると、不安になるものです。ただし、原因を姿勢や運動不足だけに決めつけることはできません。呼吸器や心臓の病気、貧血、強い緊張による過換気などでも、似た感覚が起こります。
急に息が苦しくなった、胸の痛み・冷や汗・失神・唇の色の変化がある、会話が続かないほど苦しい場合は、整体より先に119番または医療機関へ相談してください。
深呼吸がしにくいときに考えられること
胸まわりの筋肉が緊張している
長時間のデスクワークや前かがみの姿勢が続くと、胸や背中の筋肉がこわばり、胸を広げにくく感じることがあります。ただし、姿勢が悪いから肺そのものが硬くなる、と単純に説明できるものではありません。
呼吸器・心臓・血液の問題
ぜんそく、肺炎、COPD、気胸などの呼吸器疾患に加え、不整脈や心不全、貧血などでも息苦しさは起こります。咳、痰、発熱、ゼーゼーする音、動悸、むくみを伴う場合は、内科や呼吸器内科での確認が必要です。
不安や緊張で呼吸が速くなっている
不安や強い緊張をきっかけに呼吸が速くなると、息を吸っているのに「吸えていない」と感じることがあります。手足や口のまわりのしびれ、動悸、めまいを伴うこともあります。紙袋を口に当てる方法は危険なので行わないでください。
受診時に伝えると役立つこと
- 突然始まったか、少しずつ始まったか
- 安静時と運動時のどちらで苦しいか
- 咳、痰、発熱、胸痛、動悸、むくみの有無
- 横になると悪化するか
- 喫煙歴、ぜんそく・心臓病・貧血の既往
緊急性が低いと確認できた後のセルフケア
- 椅子に浅く座り、背中を無理に反らさず楽な姿勢を取ります。
- 大きく吸おうとせず、口をすぼめてゆっくり吐きます。
- 苦しくなければ、肩を小さく回し、胸と背中の緊張をゆるめます。
- めまい、胸痛、しびれが強くなったら中止します。
呼吸を何度も強く繰り返すと、かえって過換気になることがあります。「深く吸う」より「慌てずに吐く」ことを意識してください。
整体院で対応できる範囲
医療機関で緊急性や呼吸器・心臓の病気が否定された後で、首・胸・背中のこわばりや姿勢が呼吸のしづらさに関係している場合は、体を動かしやすくするための施術やセルフケアをお手伝いできます。整体は呼吸器疾患や心疾患の診断・治療の代わりにはなりません。
息苦しさ全般については、息苦しさ・呼吸が浅い原因と受診の目安もご覧ください。
よくある質問
パルスオキシメータが正常なら心配ありませんか?
酸素飽和度は参考になる数値ですが、息苦しさの原因を一つに絞る検査ではありません。測定値が普段どおりでも、胸痛や強い動悸、急な息苦しさがあれば医療機関へ相談してください。冷えた指やマニキュアなどで正しく測れないこともあります。
毎日、限界まで深呼吸した方がよいですか?
必要以上に速く深い呼吸を繰り返すと、過換気でめまいやしびれが出ることがあります。回数を競うのではなく、苦しくない範囲で呼吸を整えます。症状が出る呼吸練習は中止してください。
運動不足なら、すぐ運動を始めてもよいですか?
新しく息苦しさが出た方や、以前より階段で息が切れる方は、運動を増やす前に原因を確認します。医師から運動の許可を得た後は、会話ができる程度の歩行から少しずつ始めるのが安全です。